野田村から、復興への願いをこめた新作駅弁!

2011年12月24日 (土)

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皆様、こんにちは!

「北三陸野田村 鮭いくら弁当」で「頑張れ!ローカル線」企画に参加する「国民宿舎えぼし荘」の坂下です。

岩手県の三陸鉄道は、震災の影響で未だ運行できない区間が多い状況です。

そんな中、陸中野田駅では、駅と村、国民宿舎が一丸となり、今できることで東北を何とか元気にしようと、新たな駅弁を作り、大会に参加することになりました!

今回、大会に参加する駅弁はこちら!

三陸産のいくらと、野田村でとれた鮭のしょうゆ漬けがたっぷり入った、地元食材のおかず中心の駅弁です!


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◆北三陸野田村 鮭いくら弁当

(岩手県 三陸鉄道北リアス線/陸中野田駅)

1,200円(税込)


各日予定数700食

販売場所【B-3】



ご飯の上には、粒が大きく、食べごたえのある三陸産のいくらがたっぷり。

野田村は、もともと海から上る新鮮な鮭がとれ、鮭のふ化施設もあります。

この駅弁は、津波のあと地元に鮭が戻ってきて、ふ化施設も復活したことで何とか実現しました。


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鮭はしょうゆに3日間漬けて、冷たい風の中に干して鮭のうまさを醸し出します。

この光景は野田村の冬の風物詩。鮭は、川に上る前が脂がのっておいしいとされていますが、しょうゆ漬けにするには、川に上った後の脂の少ない鮭の方が、しょうゆがよくしみこんでふっくらおいしく仕上がるんですよ。



付け合わせも地元産にこだわりました。

「寒締めほうれん草」は、あえて寒い所で育てることで糖分を出したほうれん草で、見た目はしわしわで不格好ですが、力強く甘みも抜群。素材のおいしさを引き立てるため、出汁などで味付けせず、茹でてそのままお出しします。

「菊の酢漬け」も、東北の方には懐しんでいただける味だと思います。

実は、陸中野田駅と、隣接する道の駅「のだ」、国民宿舎「えぼし荘」は、地域の活性化のために2011年春から駅弁を販売しようと以前から準備を進めていたのですが、3月11日の大震災があり、すべてが白紙になったんです。


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ここ野田村は、岩手県北東部の太平洋に面した場所にあり、村全体が壊滅的な被害を受けました。

村役場近くには津波が20m以上の高さまで押し寄せ、役場の前まで家や車が流されてきました。

私たちの「えぼし荘」も避難所となり、また他の避難所への炊き出しなども行い、秋にようやく通常営業に戻りました。

まだまだ、市場も仮設の状態ですが、少しずつ復興が目に見えて形になってきています。

そんな中、駅弁大会参加のお話をいただき、野田村村長からも「私たちは元気な方だから、今あるものでやれることをやろう!」ということで、野田村の全面支援のもと完成した駅弁です。

これから、もっと農業・漁業を元気にして、観光客の方に来てもらえるように、この駅弁がそのきっかけになってくれたらと思います。

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本来なら、三陸名産のウニ、ホタテ、アワビを召し上がっていただきたかったのですが、津波ですべて流されてしまいました。

三陸のホタテは本当に肉厚でおいしいので、次回はぜひ味わってほしいと思います!

今回の駅弁は、今できる精一杯の素材で作り上げた、岩手の風土たっぷりのお弁当です。

まだ何年かかるか分かりませんが、三陸鉄道が全線つながること、そして皆様に現地まで来ていただき、駅弁を食べていただくことが何よりも私たちの願いです。
復興祈願の新作駅弁、どうぞよろしくお願いいたします!


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野田村村長 小田祐士さん

3月11日の東日本大震災以降、全国からのご支援、励ましのお言葉、大変ありがとうございました。今回、このような催事に参加させていただける事にも深く感謝申し上げます。野田村の住民も力を合わせて復興に向けて一丸となって頑張っているところでございます。

野田村は大きな被害を受けましたが、鮭が元気に帰ってきてくれました。全国の皆様へ、復興の気持ちを込めて作った弁当です。ぜひ皆様に食べていただきたいと思います。

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駅弁チーム 松本

野田村を訪れたときは、津波による壊滅的な村の状況を目の当たりにして言葉を失いました。しかし、村長の「復興に向けて頑張っていきたい!駅弁大会で成功を収め、観光客を呼び戻したい!」という熱い思いに感動し、商談中思わず涙がこぼれそうになりました。三陸のおいしさがたっぷり詰まった今大会いちおしの駅弁です!ぜひ応援よろしくお願いいたします!

頑張れ!ローカル線

 
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