2007年1月10日 (水)

私、女将の想いが詰まったお弁当です

こんにちは。この度、駅弁対決に「磯の鮑の片想い」をお出しします「魚元」の女将、張間でございます。

「ふくめし」さんに続いて、今回は私から、お弁当と地元の宮古についてお話ししたいと思います!

まず、このお弁当の名前、変わってるとお思いになるかもしれませんね。何を隠そう、私が名付けたんです。
あわびは一枚貝で、いつももう片方の貝を求めているということで、昔から「磯の鮑の片想い」という言い回しをしますよね。
片想いって、ひたむきで、素敵な気持ちだなあと思うんです。(私も、18の頃の片想いをいまだに思い出したりして・・・♪)ともかく、そんな一生懸命な思いをこめたお弁当なのです!

女将の私も、もちろん大会で腕を振るいます!
Okami

これまで、あわびを丸ごと1個使い、有田焼の器に入れた「まるごとあわび弁当」(税込2,100円)をお出ししていましたが、今回のお弁当は、中身をさらにグレードアップした、限定特別バージョンです!
お話をいただいたときは、1日600食ものお弁当に使うあわびが確保できるだろうか?と不安でしたが、11月にあわびが解禁になると、天候に恵まれ、何とかご用意することができ安心しました。

まず、こちらがたっぷりと盛りつけた三陸産の蝦夷あわび!!
あわび丸ごと1個をやわらかく酒蒸しにし、厚くスライスしました。
磯の香りとあわび本来のおいしさをご堪能いただけます!

Awabi01

三陸産のいくらは、長年私たちの料亭でご好評いただいている、自家製しょうゆだれで漬け込みました。
Ikura

数の子を入れるというアイデアで、ひときわ豪華になりました!
素材のおいしさを、存分に味わっていただけます。

Kazunoko

こちらは、実は隠れたおすすめ、珍味「あわびの肝煮」。
あわび1個に1つしかない肝を、2個ずつお入れしています。
甘辛の佃煮のような味わいで、お酒のつまみにも良く合い、宮古以外ではなかなか味わえない、貴重な逸品ですよ!

Kimoni


こちらは、地元の宮古駅。のんびりとした小さな駅で、私たち「魚元」のお弁当も販売しています。
Eki_1

「魚元」は、前回、栫(かこい)バイヤーからご紹介いただきましたが、岩手県の宮古駅近くにある料亭です。
「入ってみるまでは、敷居が高い」などとおっしゃる方もいますが、お店に入っていただければ、とても庶民的な雰囲気で、皆様くつろいでいかれるんですよ。
Noren

Misenaka

お店では、毎日、地元の海の幸を使った料理をお出ししています。新鮮な素材ならではの「あわびの踊り焼き」や、梅と青じそで味付けした「あわびのお吸い物」など、やはり、あわびを使ったメニューが人気ですね。

あわびを知り尽くした私たちが自信を持ってお出しする「磯の鮑の片想い」。
ぜひ味わいにいらして、会場で気軽に声をかけてくださいね。お待ちしております!

2.対決!南北の高級海鮮

2007年1月 9日 (火)

関門の冬の味覚を、新宿で!

初めまして!今回、「ふくめし」で対決企画に参加する「北九州駅弁当」の横内と申します。

今回は、「ふくめし」について、ぜひ味わっていただきたいポイントや、地元の小倉について、ご紹介したいと思います!

もともと、私たちは「関門紀行 ふくめし」という駅弁を作っていたのですが、今回、高級駅弁対決ということで、さらにグレードアップした、新たな「ふく」の駅弁を開発することになりました。

開発に携わった、当社の名物製造部長、西です。
大会序盤は、現地に作りに行きますので、よろしくお願いします! Ryouricyou

こちらでは「ふぐ」とにごらずに「ふく」と呼ぶことが多いですが、その関門の「ふく」の特長である食感を重視し、持ち味を生かすには、本当は「ふく刺し」が一番。
ただし、鮮度が大変重要で、弁当にすることはできないので、その代わり「湯引き」をメインにして、ふく刺し同様、もみじおろしと刻みネギでお召し上がりいただくことにしました。

それでは、ふく三昧のお弁当の内容をご紹介します!

〈ふくの湯引き〉

Yubiki
活魚のまま水揚げされた「まふく」を3枚におろして、湯引き用に刺しを引き、熱湯にさっとくぐらせたもの。もみじおろしと刻みネギでどうぞ!新鮮なふくならではの食感が楽しめます。


〈ふくの一夜干し〉
Ichiya

「かなとふく」の一夜干しを、オーブンでさっと焼き上げました。



〈ふくのすき身明太和え〉

Mentai


「とらふく」のすき身を素揚げにして、福岡名物、明太子と和えました。他では味わえない、私たちのオリジナル料理です。

ここに、珍味「ふく皮昆布唐辛子」も添え、ふくだしの炊き込みご飯の上にのせます。

こちらでは「まふく」や「かなとふく」は、市場にずらりと並び、地元の人には親しみある食材で、家庭でも、「ふくちり」などにしてよく食べます。
「とらふく」に関しては、こちらでもやはり高級で、料亭などで食べるイメージがありますね。

関門海峡に面した小倉は、陸海の要衝として栄えた街。
現在の小倉駅は、駅周辺は都会的ですが、少し離れると住宅街になり、静かな落ち着いた所です。

Kokuraeki

小倉城は桜や紅葉など、四季折々の風景がきれい。

Shiro

小倉からほど近い門司港駅。国の重要文化財に指定されています。

Monjieki


今回お出しするお弁当は、本来なら、現地でなければ実現できない、まさに関門の味。駅弁大会では地元でお召し上がりいただくのと、同じ味と食感をお楽しみいただけます。
ぜひ新宿へ、関門の冬を味わいに来てください!

2.対決!南北の高級海鮮

2007年1月 6日 (土)

迎え撃つは、ゴージャス「あわび」弁当!!

Kako4 こんにちは!バイヤーの栫(かこい)です。

さて、小倉へ飛んだ数日後、私は「ふぐ」の対戦相手となる「あわび」の駅弁を訪ねて、岩手県の宮古駅に降り立ちました。

こちらは、小倉とは対照的に、盛岡から1日4本しか電車が走っていないという小さな駅で、時間もゆっくり流れているように感じます。
今回「あわび」の弁当をお願いする「魚元」さんは、これまで「まるごとあわび弁当」、「いちご弁当」の実演販売で、毎年大会にお越しいただいていますが新宿までの道のりは大変だろうな」と、改めて実感しました。

こちらは、宮古の観光名所、浄土ヶ浜。
Awabihama
「魚元」さんから少し山を登ったところにあります。 女将さんから案内していただいたのですが、実は女学生の頃、辛いことがあるとここでこっそり涙を流していたとか・・・(?)

こちらが「魚元」さんの玄関先。地元の魚が味わえる割烹料亭です。
AwabigenkanAwabiuo


暖簾をくぐった店内には、大きないけすがあり、あわびをはじめ獲れたての海の幸を楽しめます。
Awabinaka

さあ、そしてこちらが、ご用意いただいた試作品です!
Awabi1

「魚元」さんは、対決企画のお話をする前から、すでに新作の構想があったそうで、さすがに完成度の高いお弁当です!
このお弁当を囲んで、よりお客様に喜ばれるにはどうすべきか話し合います。ここでは、人気食材のカニをあえて外して、数の子に変えて個性を出してみてはどうか?といった意見が出ました。

そして出来上がった完成形が、こちらです!

磯の鮑の片想い(岩手県 山田線/宮古駅)税込2,000円

Awabi
メインのあわびがボリュームいっぱいに盛り付けられ、数の子、いくらが脇をがっちり固めた、ひときわゴージャスなお弁当に仕上がりました!!

1/11(木)の大会初日より、宮古駅でも販売いたします。(予約販売となります)

今回ご紹介した「北九州駅弁当」さんと「魚元」さんには、次回こちらにご登場いただく予定ですので、どうぞお楽しみに!

2.対決!南北の高級海鮮

2007年1月 5日 (金)

見参!「ふぐ」三昧の豪華駅弁!!

Kako5_1皆様、あけましておめでとうございます!バイヤーの栫(かこい)です。

今日から2回にわたり、皆様お待ちかね、京王駅弁大会の名物「対決」企画の舞台裏についてお話ししたいと思います!

これまで、さまざまな食材やテーマで、地方独自の個性豊かな駅弁をご紹介してきました「対決」企画も、今回で12戦目。
さて、今度はどんなテーマにしよう?とみんなでアイデアを絞ったところ、近年注目されている「ちょっとしたぜいたく」「こだわり」といったキーワードから、「高級食材」というテーマが浮かび上がりました。さらに、毎回、対決企画を楽しみにいらっしゃるお客様のためにも、対決初登場の食材にこだわることで、より新鮮な驚きをお届けしたいと思ったのです。
そうして何度も話し合いを重ね、決まった対決が、こちら・・・!
冬の至福「ふぐ」VS磯の王者「あわび」対決です!!

前代未聞の高級駅弁対決ですから、徹底的にこだわったものをお出ししたい!という思いで、まずはふぐのふるさと、福岡の小倉へ出発です!

地元の小倉駅は、大きなターミナル駅。
駅の弁当売場を探していると、ちょうど「特急ソニック」がホームに入ってきました。
Hukusonic_1

今回、ふぐの弁当をお願いした「北九州駅弁当」さんの売店。
Hukubaiten
2002年大会の「東西とり対決」で人気を博した「かしわめし」
など、この土地ならではの駅弁が並びます。 お弁当のほか、駅構内でしか食べられない「かしわうどん」も、秘かにファンが多いのだそう。

そしていよいよ、本社に到着!
今回の対決の主旨を事前に調理長にお話し、「ふぐを使った、贅沢な駅弁を作っていただきたい」というお願いをしておきました。到着すると、すでに試作品を準備していただいているとのことだったので、さっそくそちらを見せていただきました。

こちらが、記念すべき試作品第1号!
Huku1

さあ、ここから、調理長と我々スタッフが一緒になり、お弁当をより良くしていくためのアイデアを出し合います。
ふぐに、明太子や、もみじおろしをまぶすなどして、工夫を凝らしていただいたのですが、私はやはり、色は白をメインにした方が、ふぐらしいかな感じました。

調理長がすぐに厨房に立ち、ふぐのきれいな白を残した「湯引き」を盛り付けます。
Hugu1

この後も、さまざまな意見を反映しながら、試行錯誤を繰り返してゆき、器も用意されて、だんだんと完成形に近づいてきました!
Hugu2
さらに、盛り付けは、きれいにまとまっているよりも、もっと大胆にした方がおもしろいんじゃないか?などの意見が出ました。

Hukusoto
話し合いと試作品作りがひと段落して外に出ると、とっぷり日が暮れていました。私たちのこの日の任務は終了です。あとはすべてを調理長に託して、小倉を後にしました。

そして1週間後、いよいよ完成したお弁当が、こちらです!

ふくめし(福岡県 鹿児島本線/小倉駅)税込1,800円

Fuku_bento_1_1

新鮮なふぐでしか味わえない「湯引き」は、まさに地元、関門海峡の味。さらに、存在感たっぷりの「一夜干し」、「明太子和え揚げ」も彩りを添え、まさに「ふぐ三昧」の豪華な駅弁が完成しました!!

こちらは1/11(木)の大会初日より、小倉駅でも販売いたします。(予約販売となります)

明日は、もう一方の「あわび」の駅弁をご紹介しますので、どうぞ、お楽しみに!

2.対決!南北の高級海鮮